HOME | 説教 | 説教(2014年度) | 土台の上に建てる

土台の上に建てる

説教要旨(2月1日朝礼拝より)
ルカによる福音書 6:37-49
牧師 藤盛勇紀

 人のすることを見て、赦せないと思ったり、怒りを覚えたりする時、案外自分の欠点を見せられていらだっているということがあります。そうした私たちの姿を、主は指摘しておられます。自分の目の中に「丸太」があるのに気づかず、他人の目の中にある「おが屑」が気になって仕方がない。「それは取らなければダメですよ。私が取ってあげましょうか」と。しかし「丸太」も「おが屑」も元は同じ、程度の差です。同じものを抱えているのに、はるかに小さな他人のが気になって、自分は棚上げで、人のことを問題にしてお節介を焼く。
 「盲人が盲人の道案内をすることができようか」という言葉も、同じことでしょう。自分は見えていないのに、人よりも見えているかのようにごまかして、他人のことをかまう。そんな私たちの、転倒した姿です。
 主は「偽善者よ」と言われますが、「はっきり見えるようになって、兄弟の目にあるおが屑を取り除くことができる」とも言われます。そのために「まず自分の目から丸太を取り除け」と。
 そのためには、自分をごまかさずに見なければなりませんが、それが難題です。それと関わるのが「岩の上に土台を置いて家を建てた人」のたとえです。私たちは、本当はしっかりと自分を見つめたいし、しっかりと立ちたい。それには、土台が大事。そこまでは分かるのです。
 では土台とは何か。それは信仰だろうと思う。確かにそうです。でも、しっかりした家を自分で建てなければならないとしたら、「それはあなたの信仰次第、あなたの力次第だ」と言わたら、途方に暮れます。
 主は、「弟子は師にまさるものではない。しかし、だれでも、十分に修行を積めば、その師のようになれる」と言われます。ふつう、弟子というのは修行を積んでいずれ師を超えて行くべきものだと考えます。
 ところが主は、「師を超える」とは言われません。弟子は常に、どこまでも主イエスを見つめて修行するのです。「修行」という言葉は「繕う」「直す」という意味があります。ガリラヤ湖畔で主イエスが漁師のペトロたちを召された時、彼らはこつこつと網を繕っているところでした。漁のことを反省したり、日頃の生活や人間関係のことを考えていたかもしれません。そしてただ黙々と網を繕う。それは、自分で自分自身を繕う時でもあったでしょう。
 そこに主イエスのお声が響きます、「わたしに従ってきなさい」。網を繕う作業、自分と向き合う作業、それは漁師の修行かもしれません。しかし、自分を繕ってそれでどうなるのか。それが、目指すべきお方を得たのです。弟子たちは、常に主と共にあって主を目指し、主に導かれます。自分を繕い正すにしても、常に主のもとでそうするのです。「このお方のもとで生きる」「この方にあって生き続ける」。それこそが「土台」です。
 私たちは、「主よ」と呼ぶなら、このお方の言葉を聞いて生きるのです。私たちは、なかなか自分で自分の罪や弱さ、自分の欠点や悪所を認められません。他人のおが屑探しの方が楽しくて、自分の丸太を自分で除けない。いつまでも自分の基準で正し、自分で整えようと、あくせくする。
 しかし、そんな私たちを主は招いておられます。「わたしのもとに来て、わたしの言葉を聞いて、それを行え」、私の言葉を聞いて生きよ、と。
 他人の目におが屑を見て、実は自分の丸太にいらつく私たちも、このお方の前でなら、自分の丸太を認めることができます。十字架についてくださったあのお方の許でなら、自分の丸太がいかに大きいかを、認めることができるのではないでしょうか。このお方のもとでなら、「主よ、私にはこんな丸太があります」と、そこでしっかりと自分を繕うことができます。
 

説教一覧(2014年度)

2014.6.1
目を留めてくださる神
2014.6.8
地の果てに至るまで
2014.6.15
新しい喜び
2014.6.22
あなたを訪ねる王
2014.6.29
「できれば」と言うのか
2014.7.6
天使のメッセージ
2014.7.13
あなたはどこにいるのか
2014.7.20
今こそ、安らかに
2014.7.27
私のいるべき場所
2014.8.3
主の道を整えよ
2014.8.10
洗礼を受ける主
2014.8.17
主よ、しかし
2014.824
神に至る道
2014.8.31
誘惑と戦う武器
2014.9.7
実現する聖書の言葉
2014.9.14
実を結ぶ神の言葉
2014.9.21
力あるみ言葉
2014.9.28
町々を巡る主イエス
2014.10.5
み言葉が差し込む
2014.10.12
疲れた者に力を
2014.10.19
大胆に主に近づこう
2014.10.26
罪人を招く主
2014.11.2
もう泣かなくてよい
2014.11.9
右の手を取ってくださる主
2014.11.16
新しい喜び
2014.11.23
命に与る安息日
2014.11.30
主イエスの祈り
2014.12.7
幸いなるかな
2014.12.14
マリアの救い
2014.12.21
見よ、救いのしるしを
2014.12.28
地に届く天の光
2015.1.4
その方の星を見よ
2015.1.13
神の子とする霊
2015.1.18
心に逆らう愛
2015.1.25
主イエスを信じなさい
2015.2.1
土台の上に建てる
2015.2.8
痛みを伴う愛
2015.2.15
ただ一言に賭ける
2015.2.22
来たるべき方が来た
2015.3.1
歌え、神の国の歌を
2015.3.8
主イエスの言葉を思い出して
2015.03.15
安心して行きなさい
2015.3.22
主に仕える旅
2015.3.29
神の国の秘密