キリスト教Q&A
Q:聖書とはどういうものですか。
聖書は、旧約聖書の部分と新約聖書の部分の両方で「聖書」と呼ばれています。聖書は紀元前1000年ごろから西暦200年ごろまでに成立した文書が集められたものです。旧約聖書にはイスラエルの民の歴史を通して示された神の救いの働きが記されており、すべての民にとっての救い主、キリストがこの世に遣わされることが預言されています。新約聖書には、旧約聖書にある預言が実現してこの世に遣わされた、救い主イエス・キリストの生涯と教えが記されています。教会ではこの聖書を「神の言葉」と呼び、時代を超えて、文化や人種の違いを超えて、神が全世界の人々を救うというメッセージを聖書から聴くのです。
Q:日本基督教団とはどのような団体ですか。
日本基督教団は、プロテスタント諸教派の伝統をそれぞれの教会が保持している合同教会です。2007年度現在、全国各地にある1,730の教会・伝道所が属しており、信徒数約19万1千300人、教師(牧師・伝道師)数2,202人の、日本で最大のプロテスタント教会の団体となっています。
日本でのキリスト教伝道(特にプロテスタント諸教会の日本伝道)は、江戸末期に渡来した外国宣教師たちから始まり、特定の教派を形成しない方向で進みました。一方で、明治時代になって欧米の支援を受けた各教派が国内に発展しました。各教派の間に合同教会の形成が模索されるのと並んで、海外における教会合同運動の刺激も受ける一方、第二次世界大戦下での宗教統制の影響を受けて、プロテスタント諸教派は教会合同を決意して、1941年6月に富士見町教会において、日本基督教団の創立総会が開かれました。
Q:プロテスタント教会とカトリック教会はどう違うのですか。
双方とも教会であることに変わりありません。ただ、16世紀のヨーロッパにおいて、教会組織と礼拝形式の改革を目指して、当時のローマ・カトリック教会から離れて成立した教会【宗教改革によって成立した教会】の流れをくむ教会をプロテスタント教会(または、福音主義教会)と呼んでいます。
プロテスタント教会には、マルティン・ルターが定めた方針を継承するルター派(歴史上ではドイツ、北欧が中心)、ジャン・カルヴァンの方針を継承する改革派(歴史上ではスイス、ドイツ、オランダ、フランス、スコットランド、北米の改革長老派が中心)、英国の国教会であるアングリカン(日本では、日本聖公会)、アングリカンから分れたジョン・ウェスレーの指導を継承するメソジスト派、それぞれの教会の自治を重んじる組合派、アメリカ大陸で生まれた福音派、その他にも多くの教派があります。プロテスタント教会の諸教派は、それぞれ強調点の違いがありますが、同じ聖書を読み、日曜日の礼拝を守っています。
富士見町教会は、ジャン・カルヴァンの定めた方針を継承する改革長老派の伝統を受け継ぐ教会です。
Q:洗礼はどのようなものですか。
イエス・キリストが定めた洗礼とは、神の民に連なるための礼典です。洗礼は、お祓いや厄払いといったものではありません。洗礼は、「イエス・キリストが自分の救い主である」と、神と会衆の前で告白する者が受けるものです。洗礼によって、イエス・キリストの十字架での死と復活に結びつく人となり、神の前でなしてきた罪が赦され、神の国に連なる人とされます。そして、洗礼を受けることによって、その教会の教会員となります。
また、幼児洗礼があり、信仰をもつ親の意志で乳児に洗礼を授けるものです。親の信仰と教会の支えを受けながら、その子は自分の意志で「イエス・キリストは自分の救い主である」と告白する時(信仰告白)に向かって成長していく人となります。
Q:礼拝の中でパンとブドウ酒が配られると聞きましたがそれは何ですか。
聖餐と呼ばれる礼典(式)です。洗礼を受けた人と幼児洗礼を経て信仰告白をした人だけが頂くことができます。聖餐によって、神の子イエス・キリストの十字架での死と復活によって自分が救われた身であることを覚え、キリストが自分を贖ってくださったお方であるという信仰を新たにします。
Q:すでに洗礼を受けていますが他の教会に移ることはできますか。
できます。最初に教会籍のある教会に相談してください。そして、移りたい教会に転入会を申し出てください。現在籍のある教会での転出手続きをご本人がとったうえで、必要書類を移りたい教会宛に直接送付してもらってください。その書類によって転入会の手続きが始まります。