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神の備え給う道

説教要旨( 7月17日 朝礼拝)
アモス書 第 9章11-15節
ヨハネによる福音書 第4章27-42節
倉橋康夫

 今朝の個所の最初は、買い出しから帰って来た弟子たちが、主イエスとサマリア人の女性とが話し合っている所に出くわす場面です。驚く弟子たちを尻目に、サマリア人の女性は、町の人々に主イエスのことを知らせるために、戻って行きます。そして、<わたしが行ったことをすべて、言い当てた人がいます。>、と町の人々に語ります。この女性の言葉を聞いて、<人々は町を出て、イエスのもとへとやって来た。>、と記されています。日ごろ白眼視して、蔑んでいた女の言葉に大勢の人々が動かされる、とは考え難いことです。しかし、そのことが起こったのは、この女性の証言を神が用いて下さったからでしょう。主キリストを証しするということは、神のみ業なのです。
 ところで、その間に、主イエスと弟子たちとの会話があります。<32 イエスは、「わたしにはあなたがたの知らない食べ物がある」>と言い、更に、<「わたしの食べ物とは、わたしをお遣わしになった方の御心を行い、その業を成し遂げることである。>、と言われます。ここで、私たちは、<人はパンだけで生きるものではない。/神の口から出る1つ1つの言葉で生きる>(マタイ 4 : 4)を思い起こさせられます。
 そこで、主イエスは、弟子たちに備えられている道を示されます。それは、畑は色づいて、刈り入れを待っているということ、また、種を蒔く業は、既に他の人が代わって済ませてある、ということです。色づいた畑とは、福音を熱心に求める人々であり、その福音に触れ、それによって生き始めたい、と願う人々のことです。従って、その畑を刈り取るとは、福音の確かさを証しし、共々に福音に生きる喜びと希望に与ることです。主イエスは、<既に、刈り入れる人は報酬を受け、永遠の命に至る実を集めている。>、と言われるのは、このようなことです。そして、<こうして、種を蒔く人も刈る人も、共に喜ぶ>とは、終末における祝福された状況を指しています。併せて読んだアモス書 第9章に、<その日>(終末の時)について記されています。ダビデの家の復興・真の神の民の復興の預言です。これは、新しいイスラエルが結集されることを意味し、この民に全世界に及ぶ実りが与えられ、それを満喫する、と言うのです。
 <『1人が種を蒔き、別の人が刈り入れる』>との諺は、種を蒔く人と刈り入れる人とは別である、との意味です。種を蒔く業は、サマリア人の女性にされたように、第1に主イエスが為し給うこと、究極的に、主イエスの十字架の出来事によるのです。そして、それを証しし、福音に生きる喜びに共に与る刈り入れは、他の人々に委ねられます。更に、刈り入れる人々は、同時に主の十字架を指し示す、種蒔きをも為すことになります。
 扨て、最後の場面は、主イエスを含めて、サマリア人の女性と町の人々が登場します。勿論、弟子たちも居合わせていました。町の人々は、サマリアの<女の言葉によって>、主イエスを信じたのですが、更に、主イエスとの出会いの中で、その信仰を確立します。最終的に、<この方が本当に世の救い主であると分かった>、と告白します。ここでは、証しした者と、その証しを受け入れた者との前後・上下の関係は解消されます。共に並んで、主イエスと向き合い、主イエスの内に救いを見い出し、共に福音に生きる者とされるのです。
 このようにして、一連のサマリアにおける伝道物語が締め括られます。主イエスによって種が蒔かれ、それを受け入れた者が、更に人々に証言をし、そして多くの人々が主イエスと出会い、主イエスこそ世の救い主である、と告白するのです。この全てが、主イエスをこの世にお遣わしになった神が、キリスト者に備えて下さった幸いな道です。益々励んで、この「神の備え給う道」を、しっかり踏みしめて行きたいと思います。
 
 

説教一覧(2011年度)

2011.04.03
わたしに従いなさい
2011.04.10
隅の親石
2011.04.17
ぶどう酒になった水
2011.04.24
驚くべき主の御業
2011.05.01
新しき神の家
2011.05.08
神を畏れ、王を敬え
2011.05.15
水と霊とによって生まれる
2011.05.22
永遠の命と裁き
2011.05.29
はじまり
2011.06.05
あの方は栄え、わたしは衰える
2011.06.12
一同は聖霊に満たされ
2011.06.19
神をほめたたえる幸い
2011.06.26
永遠の命に至る水
2011.07.03
まことの礼拝
2011.07.10
その傷によって、あなたがたは癒された
2011.07.17
神の備え給う道
2011.07.24
み言葉を信じて
2011.07.31
あなたはわたしの愛する子
2011.08.07
命の恵みを共に受け継ぐ
2011.08.14
主イエスに力を与えられ
2011.08.21
試みを受けられた主
2011.08.28
神と等しい方
2011.09.04
今やその時
2011.09.11
祝福を受け継ぐ
2011.09.18
主イエスについての証し
2011.09.25
神からの誉れ
2011.10.02
命のパンのしるし
2011.10.09
父である神をたたえる
2011.10.16
わたしだ。恐れることはない。
2011.10.23
苦難と希望
2011.10.30
信じる
2011.11.06
天への凱旋
2011.11.13
キリストの勝利
2011.11.20
短い信仰告白
2011.11.27
朽ちない食物
2011.12.04
主イエスのもとへ
2011.12.11
かつてと今
2011.12.18
主イエスによって生きる
2011.12.25
飼い葉桶の乳飲み子
2012.01.01
去るか留まるか
2012.01.08
神の恵みの善い管理者
2012.01.15
時を支配し給う神
2012.01.22
わたしについて来なさい
2012.01.29
主の真実によって
2012.02.05
主キリストは神の御許から
2012.02.12
勝利を約束されている苦難
2012.02.19
主イエスの行かれる所
2012.02.26
生ける信仰
2012.03.04
主イエスへの態度決定