HOME | 説教 | 説教(2011年度) | 神と等しい方

神と等しい方

説教要旨(8月28日 朝礼拝 )
詩編 第110編1~3節
ヨハネによる福音書 第5章9b~18節
倉橋康夫

 本日与えられた個所は、<その日は安息日であった>、で始まります。今朝のテキストの中心の1つが、<安息日>に関してのことです。十戒に、「安息日を、聖別せよ」と、第4の戒めとしてあります(出エジプト20 : 8、申命5 : 12)。その際、<いかなる仕事もしてはならない>との禁止命令が付けられています。ユダヤ人たちは、癒された人が喜んで、床を担いで歩いて行くのを見咎めます。荷物を運搬して、仕事をしている、と考えたのです。詰問するユダヤ人たちに対して、癒された人は、私に命じた方の言葉に従っているだけです、と弁明すると、ユダヤ人たちは、そのような律法違反を指示した者の名は何と言うか、と追求します。この癒された人は、主イエスの名を知りませんでした。
 その後、主イエスは、その癒された人と神殿でたまたま出会われます。そして、主イエスの方から声を掛けられます。<「(ごらん)、あなたは良くなったのだ。>、と。病気が治ったということと、それ以上に、絶望への安住・諦めと無気力から立ち上がったことに注意を促しているのです。もう、罪に縛られ、絶望にのめり込むようなことがあってはならない、と。長い間縛り付けられていた床から解放されている、と言われたのです。だから、<もう罪を犯してはいけない。>、と。
 この時に、この人は、主イエスの名を知ったので、ユダヤ人たちにそれを知らせます。その結果、安息日の規定を破り、また破るように指示した、とユダヤ人たちが主イエスを断罪することになります。
 扨て、ところで、このことを契機として、この段落(テキスト)のもう1つの中心・大きなテーマが導き出されことになります。つまり、主イエスとは、そもそもどのような方なのか、という問題です。そのことに関して、主イエスは、言われます。<わたしの父は、今に至るまで働いておられる。だから、わたしも働くのだ。」>、と。
 ユダヤ人たちにとっても、「主なる神がまどろむことなく、眠ることなく」(詩 121編)民を守り、活動しておられることは信じるところでした。神の最初の創造のみ業は終わったのですが、神の愛の業・再創造のみ業は休むことなく、続けられています。主イエスは、この主なる神のみ業とご自分の活動を同一視され、神が働いておられると同じように、自分も働くのだ、と言われたのです。ここには、安息日の規定を上まわる権威が示されています。神が愛の業を、再創造のみ業をし続けると同じく、主イエスご自身も働かれる、しかも、安息日の規定を超えて。
 併せて読んだ、詩編 第110編は、主イエスについてのみ言葉です。<1 ダビデの詩。賛歌。/わが主に賜った主の御言葉。/「わたしの右の座に就くがよい。/わたしはあなたの敵をあなたの足台としよう。> この<わが主>とは、ご自身を指すとし、そして、< このようにダビデ自身がメシアを主と呼んでいるのに、どうしてメシアがダビデの子なのか。>と、主イエスは言われました(マルコ12 : 37)。ヨハネ福音書は、今日の段落の最後に、<18 このために、ユダヤ人たちは、ますますイエスを殺そうとねらうようになった。イエスが安息日を破るだけでなく、神を御自分の父と呼んで、御自分を神と等しい者とされたからである。>、と記します。
 十字架に架けられた主イエスをメシアと信じる教会にとって、主イエス・キリストが「神と等しい方」である、というこのことこそが最重要なことです。この信仰を堅持するための戦いが、信条制定のプロセスでした。最初の世界教会会議のニカイア会議(AD.325)と、次のコンスタンチノポリス会議(AD.381)において、み子なる主イエス・キリストが「御父と同質なるお方」であることを確定したのです。
 

説教一覧(2011年度)

2011.04.03
わたしに従いなさい
2011.04.10
隅の親石
2011.04.17
ぶどう酒になった水
2011.04.24
驚くべき主の御業
2011.05.01
新しき神の家
2011.05.08
神を畏れ、王を敬え
2011.05.15
水と霊とによって生まれる
2011.05.22
永遠の命と裁き
2011.05.29
はじまり
2011.06.05
あの方は栄え、わたしは衰える
2011.06.12
一同は聖霊に満たされ
2011.06.19
神をほめたたえる幸い
2011.06.26
永遠の命に至る水
2011.07.03
まことの礼拝
2011.07.10
その傷によって、あなたがたは癒された
2011.07.17
神の備え給う道
2011.07.24
み言葉を信じて
2011.07.31
あなたはわたしの愛する子
2011.08.07
命の恵みを共に受け継ぐ
2011.08.14
主イエスに力を与えられ
2011.08.21
試みを受けられた主
2011.08.28
神と等しい方
2011.09.04
今やその時
2011.09.11
祝福を受け継ぐ
2011.09.18
主イエスについての証し
2011.09.25
神からの誉れ
2011.10.02
命のパンのしるし
2011.10.09
父である神をたたえる
2011.10.16
わたしだ。恐れることはない。
2011.10.23
苦難と希望
2011.10.30
信じる
2011.11.06
天への凱旋
2011.11.13
キリストの勝利
2011.11.20
短い信仰告白
2011.11.27
朽ちない食物
2011.12.04
主イエスのもとへ
2011.12.11
かつてと今
2011.12.18
主イエスによって生きる
2011.12.25
飼い葉桶の乳飲み子
2012.01.01
去るか留まるか
2012.01.08
神の恵みの善い管理者
2012.01.15
時を支配し給う神
2012.01.22
わたしについて来なさい
2012.01.29
主の真実によって
2012.02.05
主キリストは神の御許から
2012.02.12
勝利を約束されている苦難
2012.02.19
主イエスの行かれる所
2012.02.26
生ける信仰
2012.03.04
主イエスへの態度決定