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主イエスの行く道

説教要旨(7月3日朝礼拝より)
ルカによる福音書 18:31-34
牧師 藤盛勇紀

 イエス様は改めて弟子たちに、今自分たちはエルサレムを目指していること、そして、ご自身の地上の生が終わりに近づいたことを、弟子たちにはっきりと告げられました。「人の子は異邦人に引き渡されて、侮辱され、乱暴な仕打ちを受け、唾をかけられる。彼らは人の子を、鞭打ってから殺す。そして、人の子は三日目に復活する」。
 ところが弟子たちは、「これらのことが何も分からなかった」というのです。弟子たちは、イエス様がメシアであると理解していましたが、彼らにとってのメシアは新しい王であり、ローマに支配されているイスラエルを数百年ぶりに復興するために立ち上がるはずのお方でした。エルサレムに行って、殺されてしまうことなど、あってはならないことなのです。
 弟子たちは、主がエルサレムに行ってしかるべき働きをなさることを想定して、自分たちはいかに有利な地位に就けるかと考えていました。なぜ、弟子たちはこのお方のことを全く理解していなかったのでしょうか。「彼らにはこの言葉の意味が隠されていた」のは、なぜでしょうか。
 それは、彼らが主に対して、いやすべての人間が神に対して、ひっくり返っているからです。エルサレムで主イエスを大歓迎した人々も、数日後には「イエスを十字架につけろ」と叫びました。神を離れた自己中心の人間は、転倒しています。転倒した人間は、どんなに真剣に物事を見つめても、全て逆さまなのです。主の言葉の意味が「隠されている」とは、そういうことです。
 弟子たちが罪から解かれて、本来の人間となって、神と人とに仕える者に変えられたのは、主が予告されたように、十字架で死んで復活された主イエスに出会って後、聖霊を受けてからのことです。神を捨てた人間は、結局自分が何者なのか、何が必要で何をすべきかが分かりません。分からないままで、世界を動かし人間を動かしているのです。どっちに進んでいるのかさえ分かっていない酔っ払い運転です。
 この問題は、教育によってどうにかできるようなものではありません。根っこには、神を捨て、真の命と断絶しているという問題、つまり罪の問題があるからです。その転倒したままの姿から覚めなければなりません。信仰による覚醒が必要です。
 弟子たちの情けない姿は、あの最後の晩餐の席でも同じでした。「使徒たちの間に、自分たちのうちでだれがいちばん偉いだろうか、という議論も起こった」(ルカ22:24)と言うのです。だれ一人として、主の御心を思う者はありません。主が十字架を目指す意味も理解しません。主が(神が)そこにおられないかのように、人間だけの言い争いに明け暮れるのです。
 このように根本から転倒して失われた人間を、神のもの、神の子として取り戻すために、主はひとり、十字架への道を歩まれます。十字架の上で主は祈られました。「父よ、彼らをお赦しください。彼らは何をしているのか分からずにいるのです」。自分が何をしているのか、神が何をしてくださるのか分からない私たちのが命を得るために、主は死への道を決然と行かれたのです。
 主は、ご自分に起こることは「預言者(聖書)が書いたこと」だと言われます。それを理解させてくれるのも人間ではなく、主ご自身です。主の霊が私たちに臨んで、み言葉を理解させてくだいます。このお方を信じる人は、主の霊に導かれた人です。信仰によって目覚めて、聖書を携えて、この世に出て行きましょう。行き先も知らずに酔っ払い運転をしているこの世は、神の子たちを必要としているのです。
 この世は、人それぞれ思い思いに様々な方向、勝手な方向を指し示します。しかし、主ご自身が聖書を通して、命を与えてくださり、命の道そのものとなっていてくださいます。主の道を行きましょう。

説教一覧(2016年度)

2016.4.3
誰の言葉を聞くのか
2016.4.10
消えていく
2016.4.17
信じて、願え
2016.4.24
立ち上がって、行きなさい
2016.5.1
神の国は来ている
2016.5.8
遣わされて生きる
2016.5.15
神の子とする霊
2016.5.22
主が来られる時
2016.5.29
謙遜をかさねて
2016.6.5
ほうっておけない神
2016.6.12
主よ、あなたしかいません
2016.6.19
ただ、いただくだけです
2016.7.3
主イエスの行く道
2016.7.10
あなたの信仰があなたを救った
2016.7.17
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2016.7.24
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2016.7.31
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2016.8.7
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2016.8.14
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2016.8.28
使徒たちとともに
2016.9.4
神無き世を越えて
2016.9.11
神のものは神に
2016.9.18
神学論争の終わり
2016.9.25
メシアはダビデの子
2016.10.2朝礼拝
主のまなざし
2016.10.2夕礼拝
主イエスの言葉を思い出して
2016.10.16
終末のしるし
2016.10.23
解放の時は近い
2016.10.30
ゆるして自由になりなさい
2016.11.6
主の言葉は滅びず
2016.11.13
本当に大切なこと
2016.11.20
豊かに実を結ぶ
2016.11.27
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2016.12.4
人間のたくらみ、神の備え
2016.12.11
宿命を超える主の愛
2016.12.18
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2016.12.25
その名はインマヌエル
2017.1.1
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2017.1.8
王は裸で踊る
2017.1.15
神無き死
2017.1.22
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2017.1.29
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2017.2.5
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2017.2.12
神の子、イエス・キリスト
2017.2.19
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2017.2.26
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2017.3.5
どちらが憐れか
2017.3.12
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2017.3.19
主の愛の深さを知らされて
2017.3.26
闇の中の光