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ゆるして自由になりなさい

説教要旨(10月30日 朝礼拝より)
ルカによる福音書 17:1-4
伝道師 山下瑞音

 今日の聖書箇所は、赦すということについてイエス様が話しておられる箇所です。そしてこのイエス様の教えは、私たちが最も大切にするべき教えの一つであると言ってもいいと、私は思っています。
 私たちが人を赦すということ、それは何よりもまず私たち自身が自由になるために必要なことです。なぜなら、赦すということは、私たちの怒りや苦しみを過去の事とすることだからです。人を赦さないということは、怒りや苦しみを心の中に持ち続けてゆくということであり、赦すということは、その怒りや苦しみを手放すことです。
 しかし、そうはいっても、それでも人を赦すことは難しいというような状況もあります。どんなに赦すということは過去にすることだ、赦すことで自由になるんだということが分かっていても、赦せないときもあるのが現実ではないでしょうか。やっぱり赦すということは、究極的には苦しくて辛いことなのか、そう思えてきてしまいます。しかし、そう思ってしまうのは、聖書の読み方を間違えているのです。
 私たちは赦すということを考えるとき、ついいつも優しい気持ちでいなければいけないのだ、相手をすぐに受け入れなければならないのだと考えてしまいます。ですから、私たちは聖書をこんな風に読んでしまいます。「あなたがたも気をつけなさい。もし兄弟が罪を犯したら、戒めなさい。そして、悔い改めれば、決して怒ってはならない。赦してやりなさい。」しかし、「決して怒ってはならない」という言葉はここには書かれてはおりません。ここに書かれているのは、ただ赦しなさいということだけなのです。
 怒るということは人間の自然の感情です。神様はそれを否定しようとはなさいません。神様は、私たちに苦しみに苦しみぬいたらご褒美をあげようというようなことは仰ってはおられません。神様が仰っていることは、人間らしく生きなさいということです。人間らしく生きることによって、今ここから幸せな人生をスタートしなさいということです。
 ですから、聖書は私たちに怒ってはいけないということは言いません。聖書が言っているのは、怒り続けてはいけないということです。エフェソの信徒への手紙には、このような言葉が書かれています。第4章26節「怒ることがあっても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで怒ったままでいてはいけません。」私たちにとって、いつまでも怒り続けるのはよくない。ですから、私たちはいずれその怒りを過去のものとしなければいけない。それこそが赦すということなのです。
 私たちは人を赦すことが出来ます。そしてそれによって怒りや苦しみを過去の事にして、自由になることが出来ます。その先頭をイエス様が歩いておられるのです。ですから、イエス様は私たちの気持ちをすべて分かってくださいます。神様、怒りが激しくて抑えることが出来ませんという祈りも、神様、まだ赦すには時間がかかりますという祈りも、すべて聞き届けてくださる。そしてそんな私たちに力を貸してくださいます。神様を仰ぎ見る私たちは、必ず人を赦し過去を過去の事とすることが出来るのです。
 今日、これからまた新しい一週間が始まります。傷つくことがあるかもしれません。受け入れられないことがあるかもしれません。しかしそれでもよいのです。私たちはそれを乗り越えることが出来るからです。ですから、主イエスとともに生きる私たちは、大いに怒り、大いに人を赦し、そして自由になって、この一週間も歩んでゆこうではありませんか。
 

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