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本当に大切なこと

説教要旨(11月13日 朝礼拝より)
創世記 11:1-9
伝道師 上田真由美

 人類の言葉が一つであったなら、人はどんな素晴らしいことを計画するかなと思います。人はまず、煉瓦で町を作り、それから塔を建てました。「名を上げ」、「全地に散らされるのを免れる」ために。
 全地に散らされないため。これについてある注解者は、「神のみに寄り頼んで生きていくなんて不安だという思いがあって、それをごまかすために塔を建設するのだ」と言っています。「神の塔(神の救いの恵み)」(詩18:3)の中から離れて行き、自分たちが作った塔に守られようとしたのです。
 塔を建てたもう一つの目的は、名を上げるため。人は煉瓦で家を作りその中に住むという素朴な願いが満たされると、今度は塔を作りしかも天まで届かせようとしたのです。
この世において、神様は人を「神のかたち」(神の愛と憐れみを現す存在)に創造されました。しかし、神様と肩を並べるような塔を作る人間は、正反対に、神の名を呼び讃えるのでなく、自らの名を上げその力を誇って不安を満たそうとしました。それは神様に造られている者であるにもかかわらず、その造り主に対して自分を誇るという人の傲慢、神に服そうとしない人の罪なのです。ある注解者はこう言っています。「このやり方によって、神は攻撃され、軽蔑され、足で踏みつけられている」と。
 神様はそれをご覧になって「降って来られた」。人は塔を天にまで届かせたつもりだったのです。しかし、神様がそれをご覧になるためには、わざわざ上から降りて来られなければならなかった。どれほど高さを誇る塔も、天から見れば米粒ほどのものでさえないのです。人の尺度と神の尺度がどんなに違うかが分かります。
 人は身のほどを知らないままで突っ走る。それを止めるのが神の御心(神の裁き)でした。降って来られた神様は、人間同士が理解し合えないように言葉を混乱させるという仕方で、人の傲慢を示そうとなさいました。
 神の裁きについて、自分の尺度で見る私たちは簡単にこうだと言うことはできません。しかし、神様が十字架の主を殺されたということは、徹底的に裁かれたということです。どんな裁きよりも厳しいその裁きによって、人が本当に罪を知るようになさるのです。そして人を救おうとなさるのです。ですから、神様の最後の御業は赦しです。クリスマスに、天からはるばる「降って来られた」同じ神は、このことをなそうとされたのです。
 長い間、言葉が乱れ通じなくなったことによる労苦は尽きませんでした。それが救われたのはいつなのか。ペンテコステの時です。その時に聖霊が与えられて、そこに集まった人たちは皆言葉が違ったのに、一つの言葉で話せるようになりました。
 それは何語か?歴史的な説明は色々できるでしょう。しかしそれはこの物語の意味を示しているとは言えないでしょう。その時の言葉は、まさに聖霊の言葉でしょう。聖霊が与えた言葉によって、初めて人は言葉が違うために生じる労苦に勝つことができる。そして人の傲慢に勝つことができるのです。
 ですから、大切なのは、他国語の習得よる言葉の解決だけではなくて、聖霊です。もし聖霊による言葉を知っているならば、この不完全な世界でもなお、救いの道があることを知ることができるのです。
 「天使の言葉を語っても、愛がなければ、私は騒がしい鐘、やかましいシンバル」(一コリ13:1)という御言葉があります。普通の言葉どころか、天使の言葉を語ることができても、その言葉に愛がなければ無に等しいと言うのです。ですから、聖霊の言葉とは、愛の言葉と言えるかもしれません。あるいは、聖霊によって変えられへりくだらされた姿だと言えるかもしれません。
 罪を解決する道は、聖霊(神の救い)による他はない。だから、それに自らを委ねてみよ。もし聖霊に満たされたならば、人はバベル(=混乱)ではなく、まことの安らぎを受けるからと言うのです。
 

説教一覧(2016年度)

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2016.5.1
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2016.5.29
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2016.11.6
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2016.11.13
本当に大切なこと
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2017.1.1
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