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大胆に主に近づこう

説教要旨(10月19日朝礼拝より)
ルカによる福音書 5:12-26
牧師 藤盛勇紀

 二人の病人の癒しの出来事が記されています。重い皮膚病は、古代から現代に至るまで特別扱いされ、差別を受けてきました。中風の人は隔離されることはありませんでしたが、神から罰を受けたと考えられたり、社会的には用のない人間だとされました。
 中風の人は自分では動くことができませんでしたが、看取る家族や心痛めて見守る近所の人々がいたでしょう。その中のある男たちが、イエス様のうわさを聞いて、居ても立ってもいられなくなりました。何が何でも友をイエス様のそば近くに置きたい、ただその一心で、とんでもないことを思いつきました。屋根の瓦をはがして、天井から病人を床ごとイエス様の前につり降ろしてしまいます。度外れた行動です。しかしイエス様はこれを喜ばれました。
 主は何をご覧になったのでしょうか。彼らの友情や愛でしょうか。イエス様がご覧になったのは、「その人たちの信仰」です。「何としてもこのお方へ」という信仰でした。他のことを忘れて、ひたすらこのお方に近づこうとする、一途な信頼です。
 一方、重い皮膚病を患っていた人は、事情はかなり違います。そもそも町に入ってはいけないし、人に近づいてもいけなかった。しかし彼はあえてイエス様に近づきました。やはり、ただこのお方に賭けたのです。そして全く信頼して言います、「主よ、御心ならば、わたしを清くすることがおできになります」。直訳的に言いますと、「主よ、もしあなたが思いさえしてくだされば、私は清められます」ということです。
 彼らは必死です。しかし大事なことは、彼ら自身の内のひたすらな思いや真剣さといったものではなく、「主よ、あなたの思い」です。自分ではなく、そこにおられる主イエスというお方こそ、なのです。
 私たちが信頼するお方は、生きておられる方です。それなのに、もしかすると私たちは、「神様は何か冷たい法則か運命のように御心を変えるなどということはない」などと思っていないでしょうか。しかし違います。神は生きておられるのですから、そのお方に信頼するなら、打てば響く関係が開けていることが分かります。
 「主よ、あなたが、そうしたいとお思い下さりさえすれば、そうなります」。主ご自身を求める者を、主は決して却けられません。重い皮膚病の人に、主は「よろしい。清くなれ」と言われました。「そうしてあげよう」「わたしの心だ」とも訳されます。
 主はご自分に信頼する者の言葉に寄り添うように、お応えくださったのです。「それは私の思いだ。清くなれ」。
 イエス様は、ひたすらご自分を頼って近づく者に、何をお与え何を現してくださったのでしょうか。表面的には病気の癒し、自由の回復です。しかし、それは「しるし」なのです。しるしを通して、神しか与えることのできないはずの「罪の赦し」をお与えになっておられるのです。それで、ファリサイ派や律法学者たちは、イエス様が神を冒涜していると責めたわけです。
 イエス様は、神の力と権威を持って「赦し」を与えるために来られました。それは、罪の中に捕らわれている罪人のためです。神から見捨てられたと思って闇の中にある者、神など関係ないと開き直っている者の罪を神は赦し、ご自分のものとしようとしておられる、私たちは神のものとして、神の子として生きられるのだと。
 あのお方が、ここにもおられます。このお方に信頼して、私たちも近づくのです。主に近づくことは、自分から出て行くことです。どこか諦めている自分、開き直って思い上がっている自分、人に頼ってもたれかかっている自分、頑なになっている自分から出て、「主よ、あなたの御心ならば、なります」と、主に望みを持って、大胆に主に近づきましょう。
 

説教一覧(2014年度)

2014.6.1
目を留めてくださる神
2014.6.8
地の果てに至るまで
2014.6.15
新しい喜び
2014.6.22
あなたを訪ねる王
2014.6.29
「できれば」と言うのか
2014.7.6
天使のメッセージ
2014.7.13
あなたはどこにいるのか
2014.7.20
今こそ、安らかに
2014.7.27
私のいるべき場所
2014.8.3
主の道を整えよ
2014.8.10
洗礼を受ける主
2014.8.17
主よ、しかし
2014.824
神に至る道
2014.8.31
誘惑と戦う武器
2014.9.7
実現する聖書の言葉
2014.9.14
実を結ぶ神の言葉
2014.9.21
力あるみ言葉
2014.9.28
町々を巡る主イエス
2014.10.5
み言葉が差し込む
2014.10.12
疲れた者に力を
2014.10.19
大胆に主に近づこう
2014.10.26
罪人を招く主
2014.11.2
もう泣かなくてよい
2014.11.9
右の手を取ってくださる主
2014.11.16
新しい喜び
2014.11.23
命に与る安息日
2014.11.30
主イエスの祈り
2014.12.7
幸いなるかな
2014.12.14
マリアの救い
2014.12.21
見よ、救いのしるしを
2014.12.28
地に届く天の光
2015.1.4
その方の星を見よ
2015.1.13
神の子とする霊
2015.1.18
心に逆らう愛
2015.1.25
主イエスを信じなさい
2015.2.1
土台の上に建てる
2015.2.8
痛みを伴う愛
2015.2.15
ただ一言に賭ける
2015.2.22
来たるべき方が来た
2015.3.1
歌え、神の国の歌を
2015.3.8
主イエスの言葉を思い出して
2015.03.15
安心して行きなさい
2015.3.22
主に仕える旅
2015.3.29
神の国の秘密