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神の子とする霊

説教要旨(1月13日昼礼拝より)
ローマの信徒への手紙 8:12-17
牧師 藤盛勇紀

 「神の霊によって導かれる者は皆、神の子なのです。あなたがたは、…神の子とする霊を受けたのです。この霊によってわたしたちは、『アッバ、父よ』と呼ぶのです」。
 私は神の子。これは途轍もないことが言われているのではないでしょうか。この手紙を書いたパウロは、人間は神様の前には、何も良いものをもっていないことを知っていました。彼自身、「わたしはなんと惨めな人間なのでしょう」と言います。でもそのパウロも、そんな惨めな自分も神の子にしていただいたことを喜んでいるのです。
 「私も神の子」。これ以上大変なこと、偉大なことはありません。このためにこそ、キリストはこの世にお生まれくださり、そのために、十字架についてくださり、そのために、今も聖霊は私たちに来てくださっているのです。
 だからパウロはここで聖霊のことを、「神の子とする霊」と呼んでいます。聖霊が私たちを神の子としてくださることが、実際によく分かる時があります。それは、どういう時か。祈る時です。祈る時私たちは神を「父よ」と呼びます。それは、主イエスが神を「アッバ、父よ」と呼んだからです。神様のことをいきなり「アッバ」と親しい言葉で呼んだのは、主イエスだけです。しかし私たちも主イエスに結ばれて「父よ」と祈るのです。それは、神の霊、キリストの霊である聖霊が、私たちの心に送られているからです。
 神を「父よ」と呼ぶなら、私たちは神の子であるはずです。だから「神の相続人でもあります」と、パウロは言うのです。私たちは、神がもっておられるあらゆる良いものいただくのです。これもまた途方もないことではないでしょうか。もう、これ以上の幸いはありません。これ以上のことを考えることもできません。
 私たちはすでに神の子として、この世を歩んでいます。苦難や悩みもありますが、私たちの経験は、父なる神の御心を知っていく経験となります。「神は、あなたがたを子として取り扱っておられる」(ヘブライ12:7)からです。だから、トータルで見れば、28節の言葉通り「万事が益となる」ことを知るのです。神の愛を知り、恵みを味わい、神の懐深くに本当の平安を見出すために、私たちには様々な経験が与えられます。
 私たちが神の子であり相続人であるという地位は、「キリストと共同」です。主イエス・キリストが私たちに、「祈るときは、こう言いなさい」と言って、祈りを教えてくださいました。その祈りこそ、神を「父よ」と呼ぶ祈りでした。
 私たちはあの放蕩息子のように、「子と呼ばれる資格のない者」です。しかし父なる神は、資格のない子を哀れに思って、御自分から走り寄って、首を抱いてくださるお方です。そして、真の御子イエスは、「我らの父よ」と祈れと、私たちの肩を抱くようにして命じてくださるのです。
 私たちは「我らの父よ」と祈る時、主イエスに肩を抱かれて「我らの」と呼ぶのです。こうして、御子イエス・キリストと父なる神を私たちに分からせてくださるのが、聖霊です。聖霊によって、主イエスと共に「父よ」と呼ぶのです。。
 この言葉、この祈りは、自然な人間の中から出てくる信心や宗教心などとは全く違った出来事です。私たちは、自分の内から出てくるものなどによっては祈れません。「こう祈れ」と、上から命じられ、招かれ、抱かれて祈るのです。放蕩息子に向かって走り寄る父によって、子は祈り出すのです。「さあ、来なさい」「さあ、父と呼びなさい」と、引っ張り出されて祈るのです。
 父に首を抱かれ、主イエスに肩を抱かれて、「アッバ、父よ」と呼ぶ。聖霊は、そのような私たちを創造される神です。
 

説教一覧(2014年度)

2014.6.1
目を留めてくださる神
2014.6.8
地の果てに至るまで
2014.6.15
新しい喜び
2014.6.22
あなたを訪ねる王
2014.6.29
「できれば」と言うのか
2014.7.6
天使のメッセージ
2014.7.13
あなたはどこにいるのか
2014.7.20
今こそ、安らかに
2014.7.27
私のいるべき場所
2014.8.3
主の道を整えよ
2014.8.10
洗礼を受ける主
2014.8.17
主よ、しかし
2014.824
神に至る道
2014.8.31
誘惑と戦う武器
2014.9.7
実現する聖書の言葉
2014.9.14
実を結ぶ神の言葉
2014.9.21
力あるみ言葉
2014.9.28
町々を巡る主イエス
2014.10.5
み言葉が差し込む
2014.10.12
疲れた者に力を
2014.10.19
大胆に主に近づこう
2014.10.26
罪人を招く主
2014.11.2
もう泣かなくてよい
2014.11.9
右の手を取ってくださる主
2014.11.16
新しい喜び
2014.11.23
命に与る安息日
2014.11.30
主イエスの祈り
2014.12.7
幸いなるかな
2014.12.14
マリアの救い
2014.12.21
見よ、救いのしるしを
2014.12.28
地に届く天の光
2015.1.4
その方の星を見よ
2015.1.13
神の子とする霊
2015.1.18
心に逆らう愛
2015.1.25
主イエスを信じなさい
2015.2.1
土台の上に建てる
2015.2.8
痛みを伴う愛
2015.2.15
ただ一言に賭ける
2015.2.22
来たるべき方が来た
2015.3.1
歌え、神の国の歌を
2015.3.8
主イエスの言葉を思い出して
2015.03.15
安心して行きなさい
2015.3.22
主に仕える旅
2015.3.29
神の国の秘密