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おめでとう、主は生きておられる

説教要旨(4月5日イースター礼拝より)
ローマの信徒への手紙 14:7-9
牧師 藤盛勇紀

 「キリストが死に、そして生きたのは、死んだ人にも生きている人にも主となられるためです」。主キリストは、私たちの神、万物の主であられ、命を与えてくださるお方です。このお方が「主」であられるというのは、今生きている者の主であるだけではなく、「死んだ人」にも主であられるというのです。
 「死」は誰にとっても恐ろしいものです。あらゆる恐れは、結局は死につながっています。もし、死ぬことがなくないとしたら、それこそ「恐いものなし」でしょう。しかし死がある限り、恐れもなくなりません。まさに「死の支配」です。
 だから人は、なんとかそこから逃れようとします。ある人たちは言います、「私たちの命は、自然の命、宇宙の命とつながる」とか「別の命に生まれ変わる」のだとか「霊となって吹き渡っている」と。しかしそれは、ただのファンタジーです。何とか死の恐ろしさを乗り越えよう、死の支配を忘れようとする、人間の願望です。
 生きていて「もうだめだ」と思うこともあります。それが恐怖なのか不安なのか、あるいは孤独だとしても、「もうお終い」と思う。そして、時に実際に死んでしまう。
 でも、もしもそこで、「大丈夫だ」と言ってくれるものがいたらどうでしょうか。死は、「何もかもお終い」です。だからこそ、そこで私たちは、「いや、大丈夫だ」と言ってほしいのです。
 イースターに「おめでとう」と互いに言うのは、「大丈夫」だからなのです。私たちが見ているこの世界は、将来に何の約束もなく、その意味でまったく希望のない世界のように見えます。私たちそれぞれの人生についても、確実なことは「間違いなく死ぬ」という一点だけです。結局は、混沌と闇と無秩序に飲み込まれる。しかし、私たちキリスト者は、確実に死に向かって生きる人生を、「大丈夫」だと言えます。そして教会は、この世界に向かって「大丈夫、おめでとう」と言えます。生きる意味のある人生であり、生きてよい世界であることを知っているからです。
 私たちのために死なれた神の御子が、復活して生きておられるとは、まさに本当の「大丈夫」が、私たち自身の内に聖霊なる神が確証してくださっていることです。
 「わたしたちは、生きるとすれば主のために生き、死ぬとすれば主のために死ぬのです。従って、生きるにしても、死ぬにしても、わたしたちは主のものです」。
 私たちは「死ぬにしても」主のものです。全てが暗闇の中に飲み込まれる死においても、そこに主はおられます。そして、生ける主の霊が今も働いておられるから、あの十字架につけられて死んだお方を主と告白する者が今も起こされ続けるのです。
 暗闇の中で目をさまして悲鳴を上げる子供に「大丈夫だよ」と言うとしたら、その人は、万物を支える主なる神を指し示しています。それが単なる願望だったとしても、自分が主を求めていることを、図らずも言い表しているのです。そうであるなら、本当に生ける神を求めるべきでしょう。
 「大丈夫」という言葉は、私たちを愛して命を与える神なしには、空しい言葉、苦し紛れのその場しのぎの嘘です。死の恐れの中でも「大丈夫」だと言う。それは、苦し紛れで言うべき言葉ではありません。
 しかし、「大丈夫」なのです。主は復活されました。死においても主であられます。生ける神、主イエス・キリストを信じる私たち教会は、この世に対して「大丈夫」と言えますし、言わなければなりません。この世界は、終わりの時の明確な希望を持ちません。むしろ悲鳴を上げたくなるような世界ですが、私たちは、終わりの時の確信をもって世に出て行くのです。「主が生きておられるから大丈夫」、「イースターおめでとう」。

説教一覧(2015年度)

2015.4.5
おめでとう、主は生きておられる
2015.4.12
主がお求めになるもの
2015.4.19
主イエスとの旅
2015.4.26
自由を取り戻す
2015.5.3
人の力尽き、信仰が折れても
2015.5.10
父の約束を待ちなさい
2015.5.17
遣わされて生きる
2015.5.24
命を支える霊
2015.5.31
人に仕える主
2015.6.7
救いへの道
2015.6.14
キリストを知る道
2015.6.21
神様の愛
2015.6.28
この曲がった時代に
2015.7.5
主イエスを受け入れる者
2015.7.12
幸せの中心
2015.7.19
人生の優先順位
2015.7.26
収穫は多い
2015.8.9
和らぎある教会生活
2015.8.16
もう自問自答はいらない
2015.8.23
必要なものはただ一つ
2015.8.30
上から来た祈り
2015.9.6
神の国は来ている
2015.9.13
あなたのともし火
2015.9.20
主が備えてくださる
2015.9.27
器の中身
2015.10.4
キリストの仲間として
2015.10.11
ここにも天のはしごは届いている
2015.10.13
平和のレベル
2015.10.25
あなたの豊かさ
2015.11.1
神の国を受け継ぐ者
2015.11.8
愛は神から
2015.11.15
大切なあなた
2015.11.22
何に備えて生きるか
2015.11.29
火を投ずる主
2015.12.6
今の時を見分ける
2015.12.13
あがめよ、わが魂
2015.12.20
はるばる来られた神
2015.12.27
忍耐して待つ神
2016.1.3
神の国は来ている
2016.1.10
狭い戸口から入れ
2016.1.17
救いの業は前進する
2016.1.24
神から招かれて
2016.1.31
創造の信仰
2016.2.7
宴会への招き
2016.2.14
旅立ち
2016.2.21
主の弟子として
2016.2.28
神の大きな喜び
2016.3.6
走り寄る父
2016.3.13
主イエスの沈黙
2016.3.20
光の子らの賢さ
2016.3.27
急いで行って告げなさい