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光の子らの賢さ

説教要旨(3月20日朝礼拝より)
ルカによる福音書 16:1-18
牧師 藤盛勇紀

 「不正な管理人のたとえ話」は、いったいどういうことなのかと首をかしげたくなる話です。自分がクビになることを悟った管理人は、偽りを偽りで塗り重ね、罪の上塗りをする。ところが、それを知った主人はなんと、「主人は、この不正な管理人の抜け目のないやり方をほめた」というのです。この話がわけが分からなくなるのは、ここからです。
 イエス様は「この世の子ら」と「光の子ら」を区別されます。この世の子らとは、神を侮るこの世で神無しに生きる者。それに対して光の子は、神の子とされた恵みと希望のうちに生きる者。しかしこの世で生きる光の子に求められる「抜け目無さ」や「賢さ」があるというのです。
 イエス様のお話は、単に良いお話、常識的な話ではありません。常につまずきをもたらします。そして、常に「神の国」と関係していました。私たちはすでに造り主なる神の愛と恵みに支配されいて、私たちを通してその恵みが現れ出ている。その神の国がすでに来ているというのです。ここでは「永遠の住まい」と表現されています。この世は永遠ではなく仮住まいです。この仮住まいの世にありつつ「永遠なる住まい」すなわち神の領域、天に在る者として生きるのです。そのような者がこの地上で生きるときの「賢さ」や「抜け目無さ」がある。
 不正な管理人は、自分がクビになると悟ります。大げさに言えば人生の終わりを予感する出来事でしょう。彼はその時から、《終わりの時に対応した生き方》に変わったのです。人生には限りがあり終わりがある。この当たり前のことを悟った。そこから彼の生き方には、断固たる決意が生まれました。「そうだ。こうしよう」。彼は《終わりから、今をどう生きるか》という生き方にチェンジし、決意したのです。
 彼がクビになるのは自業自得です。しかし真面目に定年まで勤めてもそれで人生を全うしたことにはなりません。最後は「死」というリストラがすべての人を襲います。
 「管理人は考えた」。考えるべきです。どう生きるか、彼は《終わりから》考えました。そうだ、こうしよう! 彼は発見しました。そして決意があります。これまでは「今から将来」を考えていた。しかしこれまでの人生が終わることを知った彼は、それに対応した生き方へと方向逆転したのです。決定的な時がすでに来ている。だから、すべてをそこに向けたのです。
 使徒パウロは言いました「なすべきことはただ一つ、後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ、神がキリスト・イエスによって上へ召して、お与えになる賞を得るために、目標を目指してひたすら走ることです」(フィリピ3:13-14)。
 不正な管理人はまさにパウロのように、前だけを見て走り始めたのです。ただ「来るべき時」に向かいます。もう心はぶれていません。彼は「土を掘る力もない」だとか「物乞いは恥ずかしい」とか言います。自分の力の限界や性格の欠けを認めます。しかし、「どうせ私は弱い者」だなどと繰り言は言いません。むしろ、弱いからこそ、キッパリと来るべき時に向かって、今自分に与えられているものを総動員しているのです。見事です。大いに誉めて良いのです。こう生きたい、と思うのです。
 彼はすでに「富」からも自由です。「富のため」に生きるのでなく「富を何のために使うか」となります。私たちは富に「仕える者」でなく、富を「使う者」なのです。
 このような自由に、主が招いておられます。永遠の住まいに生きる神の子として生きよと。それを知ったならば、この世での生き方が決まってきます。断固として、方向をもった人生になります。
 主なる神は終わりに至るご計画をもっておられます。今からそのご計画に参加して、喜んで、主の道を進みたいと思います。
 

説教一覧(2015年度)

2015.4.5
おめでとう、主は生きておられる
2015.4.12
主がお求めになるもの
2015.4.19
主イエスとの旅
2015.4.26
自由を取り戻す
2015.5.3
人の力尽き、信仰が折れても
2015.5.10
父の約束を待ちなさい
2015.5.17
遣わされて生きる
2015.5.24
命を支える霊
2015.5.31
人に仕える主
2015.6.7
救いへの道
2015.6.14
キリストを知る道
2015.6.21
神様の愛
2015.6.28
この曲がった時代に
2015.7.5
主イエスを受け入れる者
2015.7.12
幸せの中心
2015.7.19
人生の優先順位
2015.7.26
収穫は多い
2015.8.9
和らぎある教会生活
2015.8.16
もう自問自答はいらない
2015.8.23
必要なものはただ一つ
2015.8.30
上から来た祈り
2015.9.6
神の国は来ている
2015.9.13
あなたのともし火
2015.9.20
主が備えてくださる
2015.9.27
器の中身
2015.10.4
キリストの仲間として
2015.10.11
ここにも天のはしごは届いている
2015.10.13
平和のレベル
2015.10.25
あなたの豊かさ
2015.11.1
神の国を受け継ぐ者
2015.11.8
愛は神から
2015.11.15
大切なあなた
2015.11.22
何に備えて生きるか
2015.11.29
火を投ずる主
2015.12.6
今の時を見分ける
2015.12.13
あがめよ、わが魂
2015.12.20
はるばる来られた神
2015.12.27
忍耐して待つ神
2016.1.3
神の国は来ている
2016.1.10
狭い戸口から入れ
2016.1.17
救いの業は前進する
2016.1.24
神から招かれて
2016.1.31
創造の信仰
2016.2.7
宴会への招き
2016.2.14
旅立ち
2016.2.21
主の弟子として
2016.2.28
神の大きな喜び
2016.3.6
走り寄る父
2016.3.13
主イエスの沈黙
2016.3.20
光の子らの賢さ
2016.3.27
急いで行って告げなさい