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神の大きな喜び

説教要旨(2月28日朝礼拝より)
ルカによる福音書 15:1-10
牧師 藤盛勇紀

 「徴税人や罪人が皆、話を聞こうとしてイエスに近寄ってきた」。ところが、主イエスは彼らと親しく交わり、食事さえ共にされる。それを見たファリサイ派の人々や律法学者たちは、「この人は罪人を迎えて、食事まで一緒にしている」と指弾します。あのイエスと罪人たちが喜んで楽しそうにしているのを見ると、なんだか自分たちよりも罪人の連中の方が生き生きしていているように見える。なぜあんな連中が。眉間にしわを寄せ、これをしてはならない、こうでなければならないと、キリキリと生きていた律法学者たちには我慢なりません。
 そこでイエス様のたとえが語られます。九十九匹を残して、見失われた一匹を羊を捜す人の話。そして、無くした一枚の銀貨を熱心に捜す女の話。これらのたとえは、神と私たちとの関係だということは言うまでもないでしょう。
 一匹の羊を捜し回る羊飼いの話は有名な美しい話ですが、一枚の銀貨を捜す女の話も基本的に同じです。窓もない家なので、ともし火をつけ、家中を掃きます。床は石地。銀貨が掃かれたらチャリンと音がする。目をこらし耳をそば立てて、念を入れて、「見つけるまで」捜すというのです。
 なぜそれほど熱心に捜すのか。それは、見失われたものが宝だからです。誰にでも宝があるでしょう。本当の宝というのは、他人にはその価値が全く理解できなくても、自分でもその価値について説明できないとしても、「私の宝だから宝なのだ」としか言いようがないのです。神はイスラエルを「宝の民」とされたと聖書は語ります。なぜ、あの貧弱なイスラエルの民が神の宝なのか。理屈はありません。「愛しているから」としか言いようがありません。
 神がご自分の似姿としてお造りくださった私たちは神の宝の民、一人ひとりが宝です。何か利用価値があるとか将来価値が出てくるからではなく、神は私たちを愛しておられるから、滅びへ向かうのを放置しておけないのです。
 「なぜ、生きなければいけないのか」と人は問います。その理由、訳を聞きたいからです。そのわけは、私たちを生きる者として造られた方から聞くしかないでしょう。私たちは神の愛する宝。なぜ分かるのか、理屈もありません。「分かるから分かる」。使徒パウロは言いました、「わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです」。神の霊が私に注がれて、分かる。これこそ最も確実で、何よりもたしかな霊的事実です。
 「私は神から遠い、神は私から遠い」と思い込むことがあります。思い込むと、自分の中に落ち込み、ふさぎ込む。その時、私たちは神を閉め出しているのです。そうなると、人との関係の中でも、私という存在が価値無く無意味なものに思えてきます。
 しかしそれは、自分の思いや悪魔的な考えに欺かれている時です。私たちは自分で自分の価値を決めることはできません。自分は何者なのか、自分で決めることも、自分で見出すこともできないと知るべきです。自分がではなく、神が、私たちを捜し求めておられるのです。
 失われた私たちに対して、神の愛はひときわ燃えます。見失われた私たちを、神はどれほど深く憐れみ痛まれたか。御子が罪人として十字架につけられたほどです。
 私たちは、なぜ生きなければならないのか。その根拠はハッキリしています。私たちをご自分のものとして、命を注ぎだしてくださるあのお方がおられるからです。
 そうであれば、私たちも主を愛し、主にある交わりを喜んで生きるのです。自分の正しさによって生きようとする人たちや、自分の考え出した理屈によって生きようとする人たちが、妬むほどに、喜び楽しんで、生き生きと生きる。私たちの主が、それを私たちに熱望しておられるのです。
 

説教一覧(2015年度)

2015.4.5
おめでとう、主は生きておられる
2015.4.12
主がお求めになるもの
2015.4.19
主イエスとの旅
2015.4.26
自由を取り戻す
2015.5.3
人の力尽き、信仰が折れても
2015.5.10
父の約束を待ちなさい
2015.5.17
遣わされて生きる
2015.5.24
命を支える霊
2015.5.31
人に仕える主
2015.6.7
救いへの道
2015.6.14
キリストを知る道
2015.6.21
神様の愛
2015.6.28
この曲がった時代に
2015.7.5
主イエスを受け入れる者
2015.7.12
幸せの中心
2015.7.19
人生の優先順位
2015.7.26
収穫は多い
2015.8.9
和らぎある教会生活
2015.8.16
もう自問自答はいらない
2015.8.23
必要なものはただ一つ
2015.8.30
上から来た祈り
2015.9.6
神の国は来ている
2015.9.13
あなたのともし火
2015.9.20
主が備えてくださる
2015.9.27
器の中身
2015.10.4
キリストの仲間として
2015.10.11
ここにも天のはしごは届いている
2015.10.13
平和のレベル
2015.10.25
あなたの豊かさ
2015.11.1
神の国を受け継ぐ者
2015.11.8
愛は神から
2015.11.15
大切なあなた
2015.11.22
何に備えて生きるか
2015.11.29
火を投ずる主
2015.12.6
今の時を見分ける
2015.12.13
あがめよ、わが魂
2015.12.20
はるばる来られた神
2015.12.27
忍耐して待つ神
2016.1.3
神の国は来ている
2016.1.10
狭い戸口から入れ
2016.1.17
救いの業は前進する
2016.1.24
神から招かれて
2016.1.31
創造の信仰
2016.2.7
宴会への招き
2016.2.14
旅立ち
2016.2.21
主の弟子として
2016.2.28
神の大きな喜び
2016.3.6
走り寄る父
2016.3.13
主イエスの沈黙
2016.3.20
光の子らの賢さ
2016.3.27
急いで行って告げなさい